魚の味はエサで決まります。ですので、同じ餌(魚粉を固めたペレット)で魚を飼えば、マダイだろうが、ヒラメだろうが、本マグロだろうが、サーモンだろうが同じ味がします。以前、養殖キャビアを買ったことがありますが、やっぱりペレット臭がしました。安い買い物じゃなかっただけに落胆したのを覚えています。だから私は養殖の魚は好んでは食べません。
「食べない」のではなく「好んで食べない」というのは・・・、今の世の中、養殖魚を避けては通れないという意味です。
特に、ウナギやサーモンのように養殖以外の選択肢がないものは困ります。サーモンは、オードブルやサラダ、パスタ、最近は和食にまで入っています。いちいち残すのも角が立つので、出たものは食べることにしています。
問題はウナギです。「養殖魚を食べないなら、ウナギも食べないんだな」と言われると、答えに窮します。開き直ってしまうと、ウナギは養殖以外の選択肢はなく、子供のころから食べている。これはもうウシやブタと同じなので、これからも食べます。と言っても、年2~3度でしょうけど。
脂を落としながら焼き、醤油の香ばしい焦げ目をつけ、さらに山椒を振るかば焼は、養殖臭がほとんど気になりません。古くは平賀源内のころから、ウナギは脂がきつすぎるということで、工夫された調理法で、先人の知恵と言えましょう。
ウナギの白焼きというのもありますが、あれは臭みがもろですな(^-^;。あれを注文する人とは、ちょっと話が合わなそうです。漫画家の西原理恵子さんも「恨ミシュラン」のなかで「ウナギはかば焼きでしか食べられない魚」と言ってます。