房総の魚たち・陸っぱり釣り師の備忘録

房総の陸っぱりを中心とした釣行と、釣魚料理の記録をアップして参ります。釣りのジャンルは、浮きフカセやルアー、陸から少し離れたボート釣りなどです。釣行記録は月に1-2度のアップになります。その間の埋め草として、これまで釣った房総の魚たちを紹介する「房総釣魚図鑑(五十音順)」や、エッセイなどをアップします。

アニサキス

刺身好きに突き付けられし匕首、汝の名はアニサキス-。

最初にその名を聞いたのは、故森繁久彌氏がアニサキス症に罹患したときでした。といっても、その姿は、子供の時分から知っていました。焼きサンマの内臓に入っている寄生虫(線虫)、火を通すと赤くなるアレです。

最近になってアニサキス症がけたたましく喧伝されているのは、流通技術が進歩して、サンマやイカを生のまま、つまり寄生虫が生きたまま小売りされるようになり、アニサキス症がどっと増えたからです。

アニサキス氏は魚の内臓に寄生して宿主の栄養をかすめ取りながら、平和に暮らしています。ところが、宿主が死ぬと、それを察知した氏は、宿主からの決死の脱出を図ります。即ち、ギリギリと内臓を貫いて、さらには筋肉を貫いて外に出ようとするわけです。

人間の胃に取り込まれたアニサキスは、さすがに人間には寄生できません。しかし、あろうことか今度は人間の胃からの脱出を試みます。向こうも必死です。ギリギリと胃に穴を開けようとするから、激痛が走って、七転八倒の苦しみになるわけです。

アニサキスを殺すために、厚労省は魚を冷凍するか、加熱しろと下記のように通達してます。
◆冷凍してください。 (-20℃で24時間以上冷凍)
◆加熱してください。(60℃では1分、70℃以上)  

釣った魚をすぐに食べない場合は、アニサキスが内臓から筋肉へ移動する前に、内臓を除去しましょう。

魚屋で売っているサンマ、アジ、イワシを、生食をするには、鮮度が良くて内臓を除去しているものが良いわけです。内臓周辺の筋肉に変色している個所があったら、アニサキスが筋肉に移動している可能性があります。

青魚の生食は十分気を付けて!としか言いようがありませんが、虎穴に入らずんば虎子を得ず。彼を知り己を知れば百戦殆うからず。諸氏の健康と口福をお祈りします。