房総の魚たち・陸っぱり釣り師の備忘録

房総の陸っぱりを中心とした釣行と、釣魚料理の記録。釣りのジャンルは、浮きフカセ、シーバス、陸から少し離れたボート釣りなど。これまで釣った房総の魚たちを紹介する「房総釣魚図鑑」や、エッセイなどもアップしていきます。

大谷翔平

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大谷翔平を語るのに「凄い」という言葉は禁止!と言いたくなるくらい、大谷と言ったら「凄い」のオンパレードである。もちろん打つ方も、投げる方も凄い。しかし、二刀流を実現するのに、正しいプロセスを踏んでいるところが何よりも凄いと思う。

高卒でメジャー挑戦を表明していたが、急転直下、日ハムに入団した。球団が二刀流と大リーグ挑戦を認めると約束したからに違いない。いくら大谷でも、高卒ルーキーがメジャーで二刀流という「特権」を得るのは難しい。早い段階で「メジャーでやりたいなら、投手に専念しろ」と言われただろう。それを拒否したら、打者としてマイナーからやることになり、やっぱり投手は諦めるしかなかっただろう。日ハムで、実際に二刀流をやってみせ、メジャー球団に二刀流の契約を認めさせた。結果をみれば最短距離でメジャーの二刀流の「権利」を勝ち取ったといえるだろう。

最低保証額6000万円でエンジェルスと契約したことも、吉と出た。もしこれが100億円でヤンキースなら、球団もファンもメディアも甘くはない。ちょっとした不調や怪我でも「それみたことか」と袋叩きになる。でも、この金額で、しかもエンジェルスなら、「日本から来た野球小僧の挑戦」として暖かく見守ってくれている。その結果、この一年で、二刀流でやれることを証明した。正直、ここまで打つとは思わなかった。

もう一つ。ピッチャーは肩を故障すればシーズン絶望、あるいは選手生命の終わりである。一方、二刀流ならリハビリ期間はバッターをやればいいし、経過が思わしくなければバッターに転向すればいい。もちろん逆もOK。「二刀流のメリットはつぶしが効くこと」という、コロンブスの卵的な理屈を体現しつつある。もしかしたら、大谷以降、そういう契約は増えるかもしれない。

それにしても、人はここまで「正解」を選べるだろうか。感心を通り越して、やっぱり出てくる言葉は「凄い」である。もはや、大谷は神の啓示を受け、その御心のままに動いているとしか思えない。その証拠に、大谷が選んだのは「エンジェルス」だ。