房総の魚たち・陸っぱり釣り師の備忘録

房総の陸っぱりを中心とした釣行と、釣魚料理の記録。釣りのジャンルは、浮きフカセ、シーバス、陸から少し離れたボート釣りなど。これまで釣った房総の魚たちを紹介する「房総釣魚図鑑」や、エッセイなどもアップしていきます。

アイゴのぜんまい

「房総釣魚図鑑」にアップするためアイゴについて調べていると、アイゴの腸は渦巻き状になっていることから「ぜんまい」と呼ばれて、地方によっては好んで食べられていることが分かりました。本当に美味しいのだろうか?それこそ臭みの元ではないのか?さらに調べると「試してみたが、不味かった」という意見と、「ものすごく美味しい」という意見に分かれていました。

 

なぜそうなるのか「魚貝を食べよう!掲示板」に詳しく追跡調査されており、興味深く拝読しました。結局、腸に何が入っているかが問題のようで、植物のときは美味しく、動物の時は不味いという考察がなされておりました(アイゴは動物と植物の両方を食べます)。さもありなん、アイゴは海藻を消化するために独特の長い腸を持っているわけで、腸の中が海藻だけならほかの魚にない特徴(=旨さ)があるのだろう。アイゴが動物を食べていたら、他の魚と同じで内臓はゴミ箱行き。果たして房総のアイゴの「ぜんまい」はいかに?俄然、興味がわいてきました。

 
以下はネットで見つけた記述です。松岡修造さんが食べたのは神奈川県の網代のアイゴなので、距離の近い房総も「とんでもない味」の可能性あり。「徳島水研だより」では、美味しいのは「アマモを食べて育ったアイゴ」と限定しており、さらにハードルが上がっています。


日々の思いを本気で伝える!修造コラム2016年02月22日
くいしん坊!万才】東京・千葉編③「網代の地魚」
『「アイゴ」という魚も個性の強い魚。その個性がどこにあるかというと、その内臓だそうです。消化の悪いものを食べているので、腸が非常に長く、その腸のまわりについている白いものが全部脂だそうで、それをに煮たのが「ぜんまい煮」。一瞬フォアグラじゃないかと思うのですが、その後に、苦味、甘味、酸味が立て続けにやってくるとんでもない味ですね。』

 

徳島水研だより 第 83 号(2012 年 3 月掲載)
アイゴ当歳魚の大量発生とその有効利用
『アイゴを好んで食べる人は、刺身や焼き切り、特に煮付けが美味しいと言います。播磨灘に面した地域(徳島県鳴門市、香川県高松市岡山県備前市兵庫県姫路市等の周辺)では、小型のアイゴを煮付けや塩焼きにし、身だけでなく内臓を好んで食べる習慣があります。特に、アマモを食べて育ったアイゴの内臓が美味しいと言われています。鳴門市の漁業関係者に聞いたところ、小さいアイゴは塩焼きで食べ、やはり身よりも「うずまき」や「ぜんまい」と呼ぶ内臓を、好んで食 べるとのことでした。』

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アイゴのぜんまい