房総の魚たち・陸っぱり釣り師の備忘録

房総の陸っぱりを中心とした釣行と、釣魚料理の記録。釣りのジャンルは、浮きフカセ、シーバス、陸から少し離れたボート釣りなど。これまで釣った房総の魚たちを紹介する「房総釣魚図鑑」や、エッセイなどもアップしていきます。

エンジン付きゴムボートのある生活

最初のゴムボートを買ったのは15年ほど前である。買った目的は、伊戸の沖磯に渡礁するためだった。今考えると、当時のメジナ釣りに対する執念はすごかった。ただ、地磯や漁港でもいいサイズのメジナは釣れるようになったので、わざわざ危険な渡礁はしなくなった。代わりに、これを使って年に2~3回はキス釣りに使うようになった。

ボートのキス釣りなんぞ、それほど魅力的な釣りと思っていなかったが、やってみると、なかなかどうして面白い。そのアタリといったら姿やサイズに似合わず暴力的で、群れに当たると、ガンガン釣れ上がる。もちろん、キスは食べても旨い。天ぷらもいいが、干物も旨いし、握っても旨い。

ただ、この釣りにも難点があった。キスはボートを流しながら釣るため、漕いで風上に戻るという作業を繰り返すことになる。これがなかなか大変。それに加えて、ボートの出し入れ作業が重労働だ。特に使い終わった後、持ち帰って、洗って、干してから仕舞うのに半日くらいかかってしまう。年齢のせいとは思いたくないが、体が(特に腰が)きつくなってきた。

昨年秋に、旧ボートのエアー漏れがひどくなってきたので、この際ゴムボートは引退してレンタルボートに移行しようと考え、一度、勝山でレンタルボートを借りてみた。当たり前だが、事前に予約が必要で、場所と時間の制限がある。途中、携帯電話で「ボートで立たないでください!危ないですよ」と注意された。釣果はそこそこあったが、自分のやりたいことは、これではないことが良く分かった。

そこで、引退を撤回して、ボートを新調することにした。条件は、前のボートより軽いことと、動力をつけること。それで選んだのが、ブラックマグ205とジェイモps1である。これまで2回使ってみて、自分の選択は正しかったと実感している。

まず、軽い。実際は、前のボートより1.2kgしか軽くないので「軽く(楽に)運べる」と言った方が正しい。前のボートより全長が67cm短くなった一方で、チューブ径が2cm太くなっているため、膨らませたまま簡単に肩に担げるようになった。膨らませたまま車まで運び、馬とポータブルシャワーを使って、現地で洗って乾かす。前回の釣りでは、家で一切水道を使わずに収納できた。確実に片付けの作業量は軽減された。

それから、エンジンである。やってみると、景色を見ながら進むのはなかなか楽しい。なにより楽だ。この機動力は、キス釣りでは大きな武器になるだろう。実際に使ってみて、「コイツは結構、使えるゾ」と、あれこれアイデアが湧いてきている。前回、千葉ポートパークでストラクチャーに着いたシーバスを狙ってみた。エンジンなしでは、まずやろうと思わなかった釣りだ。

しかし、やっぱり、まずは大好きなキス釣りで成果を上げたい。時期も良くなってきている。今からボートを出す日が待ち遠しい。

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