房総の魚たち・陸っぱり釣り師の備忘録

房総の陸っぱりを中心とした釣行と、釣魚料理の記録。釣りのジャンルは、浮きフカセ、シーバス、陸から少し離れたボート釣りなど。これまで釣った房総の魚たちを紹介する「房総釣魚図鑑」や、エッセイなどもアップしていきます。

「河豚は食いたし命は惜しし」仮説

古来、「河豚は食いたし命は惜しし」と申しますが、私はフグを何遍食べても「上品なお味」くらいしか感じず、とても「命と引き換え」とまでは思いませんでした。自分は、味覚音痴なのか?と、悩んだ末、ある仮説にたどり着きました。

フグの別称「鉄砲」。そのこころ(真意)は「当たると死ぬ」ですが、同時に「当たらなければ大丈夫」という意味ももたせてあります。必ず当たる青酸カリやサリンを「鉄砲」とは呼びませんよね。私はこれを「フグをさばく技術の上手・下手」のことなのかと思っていました。

しかし、そうではなく「特定部位の毒化の有無」を指しているとしたら、どうでしょう?。そうだとしたら、まさにロシアンルーレット。「鉄砲」の名にふさわしいですね。その部位は・・・、フグの“肝”ではないでしょうか。

フグ中毒が後を絶たないので、1983年に当時の厚生省がフグの肝の提供を禁止しました。ということは、大っぴらかどうかわかりませんが、禁止する前はフグ肝を出す店があったわけです。そして、何人に一人か、何百人に一人は中毒になったのでしょう。

カワハギの肝は釣魚随一の美味です。私は、これ以上のものを思いつきません。カワハギはフグ目の魚ですので、フグ肝も似た味でしょう。フグ肝はカワハギの上をいく美味のかもしれませんね。

肝食の禁止されていない時代にいて、「あの店のフグは大丈夫」とか「今年のフグは大丈夫」とか風評が流れたら?一度でもその味を知ってしまったら?「河豚は食いたし命は惜しし」と身もだえるのではないでしょうか。

もしこの仮説が合っているなら、「肝抜きのフグ料理に大金を払うのはバカらしい」ということにならないだろうか。だって、肝のないカワハギ料理なんて、がっかりですやん。ちょっと飛躍が過ぎますかね。 

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フグ肝を食べたことのある人からご意見、コメント、ぜひ聞きたいです。